財政読本
[第5版]
井堀利宏/土居丈朗[著]
東洋経済新報社

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このページでは、『財政読本(第5版)』の内容に関する情報をご紹介致します。
正誤訂正、本書の内容に関する追加情報や最近の話題など、読者の皆様に感謝を込めてお贈り致します。

概要

 本書は、『財政読本』の全面的な改訂版である。『財政読本』は、故大熊一郎慶應義塾大学教授の編によって1964年に初版が刊行されて以来、日本の財政に関する基本的な参考書として、多くの読者に愛読されてきた。1980年に第3版が刊行されたが、大熊教授が1986年に逝去されたため、2代目の編者として野口悠紀雄東京大学教授に引き継がれ第4版が刊行された。その後、わが国の経済構造の変化に伴い、財政状況やその制度が大きく変化したことを受けて、我々が編者を引き継いで第5版を執筆することとなった次第である。
 本書では、日本の財政問題に興味のあり、初めて財政学を学ぶ学生、社会人を読者と想定して、現在置かれているわが国の財政状況を、さまざまな側面からわかりやすく解説する。内容は、初歩的なことから始まり、現実の財政問題を独力で考える力を養うところまでを含み、公務員試験で財政学を受験する人も試験対策ができる範囲を網羅している。第1章ではわが国の財政を概観し、第2章と第3章では国の予算内容について解説している。第4章と第5章では租税について、制度面と理論面から詳述している。そして、第6章では財政投融資、第7章では公債、第8章では地方財政、第9章では財政資金の流れと各章で個別の財政制度・問題を扱っている。最後に第10章では戦後におけるわが国財政のあゆみを概観し、今後のわが国財政のあり方を議論している。
 本書の特徴は、わが国の財政制度を、単なる制度の内容紹介だけでなく、本書中で説明される経済学の知識に裏打ちされた見方・考え方で理解することができるように構成されていることである。また、最新のデータをふんだんに盛り込み、最新の財政状況を知ることができ、目下進行中である財政制度の改革についても解説している。さらに、財政学や経済学での新しい理論も初心者でもわかるように解説している。こうした特徴が、日本の財政に対する読者の理解に役立つことを願ってやまない。

 定価:2000円 ISBN: 4-492-08298-0

 2000年4月に刊行されました。

なお、現在は絶版で、第6版が刊行されています。



『財政読本(第5版)』目次

第1章 財政の特色
第1節 政府の経済活動
第1節 政府の経済活動
第2節 市場の評価
第3節 財政の役割
第4節 政府の失敗
第2章 予算の仕組みと編成
第1節 予算制度
第2節 予算過程
第3節 予算の枠組みと改革
第4節 予算と公共部門
第3章 予算の内容
第1節 政府支出の大きさ
第2節 社会保障費
第3節 防衛費
第4節 教育費
第5節 公共事業関係費
第6節 そのほかの政府支出
第4章 租税の現状
第1節 租税の構成
第2節 所得税
第3節 法人税
第4節 消費税
第5節 その他の国税
第6節 地方税
第5章 租税の改革
第1節 課税の基準
第2節 最適課税のルール
第3節 最適な累進所得税
第4節 税制改革
第5節 課税ベースの考え方
第6章 財政投融資
第1節 財政投融資の性格
第2節 財政投融資の原資
第3節 財政投融資の運用
第4節 財政投融資の制度と変遷
第5節 今後の財政投融資
第7章 公債
第1節 わが国の公債制度
第2節 国債の現状
第3節 公債をめぐる議論
第8章 地方財政
第1節 国と地方の財政関係
第2節 地方財政の歳入
第3節 地方財政の歳出
第4節 地方公共団体の財政運営
第5節 地方財政対策
第6節 現行の地方財政制度の評価
第9章 財政資金の流れ
第1節 国庫収支
第2節 財政資金と金融調節
第3節 財政政策と金融政策の効果
第10章 財政の現状と今後の課題
第1節 戦後財政の歩み
第2節 21世紀におけるわが国の財政

巻末資料(財政の諸統計)

財政学を学ぶための参考文献案内


本書が所蔵されている大学図書館(NACSIS webcat)(納めて頂きありがとうございます)
2002年 9月20日現在 66
2001年11月22日現在 63
2001年 6月 6日現在 62
2001年 3月 3日現在 56
2001年 1月25日現在 52
2001年 1月 1日現在 48
2000年10月31日現在 42
2000年 9月28日現在 34
2000年 6月26日現在 10
2000年 6月 2日現在  2

以上です。

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土居丈朗
(tdoi@econ.keio.ac.jp)
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