薄氷の帝国 アメリカ
― 戦後資本主義世界体制とその危機の構造 ―
御茶の水書房,2012年2月15日刊行,定価4200円(税別)
延近 充
本書の構成は以下の通りで,あとがき,索引を含めて301ページ(A5版)です。
「序― 本書の課題と分析視角」は,pdfファイルで閲覧可能です(ただし,再校段階の原稿のため,完成版では一部の表現が異なります)。なお,著作権保護のために,内容の印刷は可能ですが,文章のコピーはできないようにセキュリティが設定してあります。
本書の構成
序― 本書の課題と分析視角
第1部 資本主義の歴史的段階変化のメカニズム
- 第1章 競争段階の景気循環と市場構造の変化のメカニズム
- 第1節 停滞からの自動的回復メカニズム
第2節 好況過程の拡大再生産メカニズム
第3節 恐慌・景気循環と市場構造の変化
- 第2章 独占段階における景気循環の変容― 停滞基調と間欠的発展
- 第1節 独占的市場構造と競争制限
第2節 停滞基調―停滞からの自動的回復メカニズムの弱化
第3節 新生産部門の形成と対外膨張による急速な拡大再生産の現実化
第2部 戦後資本主義世界体制の構築とその変質
- 第3章 冷戦体制― アメリカの恒常的軍拡体制
- 第1節 アメリカの原爆独占の崩壊と恒常的軍拡体制の形成
第2節 核軍拡競争と恒常的軍需生産体制の構築
第3節 1960年代の冷戦・軍事戦略とベトナム戦争
- 第4章 アメリカ主導の国際経済体制とその崩壊
- 第1節 初期IMF=ドル体制の特徴とその機能
第2節 初期IMF=ドル体制の崩壊とアメリカ経済の相対的衰退
補節 戦後日本の経済成長の性格
第3部 グローバリゼーションと投機的金融取引の盛行
- 第5章 グローバリゼーションと「危うい循環」の形成
- 第1節 レーガン政策と基軸通貨特権の危機
第2節 ベトナム戦争後のアメリカの冷戦・軍事戦略
- 第6章 冷戦の終結とグローバリゼーションの進展
- 第1節 冷戦の終結とアメリカ経済の「復活」
第2節 経常赤字の累増と「危うい循環」の深化
第3節 アメリカの安全保障の脆弱化―「新帝国主義」戦略への道
- 第7章 ブッシュ政権期の政策とその帰結
- 第1節 「新帝国主義」戦略と「対テロ戦争」の性格
第2節 投機的金融取引の盛行と「危うい循環」
- 終章 世界的金融危機と「薄氷の帝国 アメリカ」
- 第1節 2008年秋以降の世界的金融・経済危機と「危うい循環」
第2節 「対テロ戦争」と「危うい循環」
あとがき
*本書の第1部のマルクス経済学の基礎理論について,私の新著『21世紀のマルクス経済学』(慶應義塾大学出版会,2015年)でより詳しくまた易しく解説しています。
この新著は大学生向けの教科書として執筆したものですが,一般の方がマルクス経済学の基礎理論から現代経済を学べるように,本書の第2部と第3部の内容のエッセンスをまとめ,さらに1990年代以降の日本経済の構造変化についても論じています(2015年9月追記)。
新著の目次や概要はこちらをご覧ください。
[誤植]
ページ 場所 誤 正 公表年月日 1 24 再生産表式 II 2,000C2 + 500V2 + 500M2= 3,000W2
計 6,000Ct + 1,500Vt + 1,500Mt= 9,000WtII 1,600C2 + 400V2 + 400M2= 2,400W2
計 5,600Ct + 1,400Vt + 1,400Mt= 8,400Wt2012/4/13 2 26 再生産表式 II D 1,400V2 + 28.5MV2 + 257.5MK2 II D 400V2 + 28.5MV2 + 257.5MK2 2012/4/13 3 27 再生産表式 g1≒8.0% g2≒5.0% α≒8.0% g1=8.0% g2=5.0% α=8.0% 2012/4/30 4 254 第7-1表の
下から2行目▲0.6・・・ この行を削除 2012/10/26
- [誤植の原因]
- 1 原稿ファイルでは正しい数値となっていたものが,出版社の編集段階で36ページの単純再生産の再生産表式をそのまま流用されたと思われる。
2 原稿ファイルでは正しい数値となっていたが,出版社の編集段階でなぜか千の位に1が挿入されていた。
3 原稿ファイルでは正しい数式となっていたものが,出版社の編集段階で26ページの均等的再生産の再生産表式の書式をそのまま流用された結果の誤植と思われる。
4 原稿ファイルにはなかった行が,出版社の編集段階で144ページの第4-3表の1974年の数値行が挿入されたと思われる。
1〜4の出版社段階でのミスを著者の校正段階で見落としたのは,原稿はプリントアウトとディジタル・データを渡しているので,数値や文字自体に誤植の可能性があるとは思わなかったためです。
[訂正]
ページ 場所 誤 正 公表年月日 87 脚注9行目 「(対日原爆投下は・・・ (対日原爆投下は) 2012/6/1 107 4行目 Chrysler社 クライスラー 2012/6/1 107 6行目 General Motors社 GM 2012/6/1 139 2行目 64年には対外流動債務のうちアメリカが金交換を認めていた対公的機関分と金準備はほぼ同額となり,翌年にはついに逆転してドルに対する信認はさらに低下した。 64年には対外流動債務のうちアメリカが金交換を認めていた対公的機関分が金準備額を上回り,ドルに対する信認はさらに低下した。 2012/4/23 139 第2節(1)の4行目 第3章第2節でみたように 第3章第3節でみたように 2012/4/23 146 補節1行目 戦後日本経済の経済成長の性格 戦後日本の経済成長の性格 2012/4/23 172 7行目 81年の設備稼働率 82年の設備稼働率 2012/4/30 172 9行目 81年の実質GDP増加率 82年の実質GDP増加率 2012/4/30 199 第2段落の1行目 「双子の赤字」うちの財政赤字は 「双子の赤字」のうちの財政赤字は 2012/10/26 216 下から1行目 86〜88年の3年間で年平均4290億ドル 86〜88年の3年間で年平均1430億ドル 2012/6/1 217 1行目 89〜92年には同2272億ドル 89〜92年には同568億ドル 2012/6/1 217 2〜3行目 93〜96年に同4447億ドル,第2期の97〜2000年には同1兆748億ドル 93〜96年に同1112億ドル,第2期の97〜2000年には同2682億ドル 2012/6/1 220 下から2行目 93〜96年の708億ドルから214億ドル 93〜96年の708億ドルから156億ドル 2012/6/4 221 下から2行目 89年〜92年5794億ドル→97年〜2000年1兆1390億ドル 89年〜92年平均1449億ドル→97年〜2000年平均2847億ドル 2012/7/4 221 下から2行目 同3457億ドル→7516億ドル 同864億ドル→1879億ドル 2012/7/4 222 1行目 1278億ドルから3167億ドルに増加 同319億ドルから792億ドルに増加 2012/7/4 228 下から5行目 経済政策の実行を求める決議 経済制裁の実行を求める決議 2012/7/4 229 5行目 合衆国の国家安全保障によって死活的に重要 合衆国の国家安全保障にとって死活的に重要 2012/10/26 232 (3)の第1段落
の最終行以下の年表とおりである。 以下の年表のとおりである。 2012/10/26 274 4行目 外国民間資本に対する米銀行の債務,つまり外国民間資本の米銀行口座残高であり,これが大幅に減少したということは対米投資の引き揚げ超となったことを示している。 外国民間資本に対する米銀行の債務,つまり外国民間資本の米銀行口座残高の増減であり,これが赤字に転換したということは対米投資の引き揚げ超となったことを示している。 2012/7/5 276 第2段落の最終行 ファイナンスさているのである。 ファイナンスされているのである。 2012/7/4
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