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景気後退が色濃くなってきた最近の日本経済だが、これ以上悪くせず、かつ将来に向けて日本経済をよりよくするには、どのような政策が必要だろうか。それを、この緊急提言では強く打ち出している。景気が後退すれば、銀行が不良債権を処理した端からまた新たな不良債権が出てくることになって、いつまでたっても金融システムが健全にならない。 実は、この提言の内容は、提言者の経済学者がすでに数年前から言い続けていることでもある。経済学者が主張する内容が数年前と変わらないということは、それだけ日本の金融界は構造改革を怠ってきたことの証でもある。もう景気が後退し始めている今日、自力で健全に経営できない銀行を解体(一時国有化)するのに、残されている時間は極めて少ない。不健全な銀行を政府や市場でコントロールできるうちにつぶさなければ、1997年の金融危機かそれ以上の悲劇が、再び日本経済を襲うことになる。その悲劇だけは、是非とも避けたい。 | |
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