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農協職員らの年金積立金を扱う農林年金の財政が悪化の一途をたどっている。その理由は農業の衰退と、サラリーマンよりも手厚い年金給付が背景にある。この財政悪化を、民間サラリーマンの年金積立金を扱う厚生年金と統合して、サラリーマンがコツコツ貯めた年金積立金を使って解決しようとしている。いわば、サラリーマンの財布に農林年金が手を突っ込んで、つかんだお金で農協職員に年金を給付することが事実上決まったのである。 厚生年金側も、指をくわえて見ていたわけではなく、統合するには農林年金側が2兆円を負担せよと主張したが、結局1兆7600億円に値切られてしまった。その差額が、まさにサラリーマンの財布に手を突っ込んで、抜かれてしまったお金なのだ。当然、民間サラリーマンがもらえる年金は、その分だけ減らされる羽目になる。 こうした統合が、民間サラリーマンにほとんどまともな相談もなく決まったこと自体、昨今の年金不信をさらにあおることになりかねない。サラリーマンの皆さん、二度とこんなことを許さないよう、自分の大切な虎の子の年金積立金の行方には、くれぐれも目を離さないように注意していてください。
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