慶應義塾大学 学術フロンティア 公開講座

障害と人権

ー成年後見制度を中心にー

 障害のある人や高齢者の話となると、多くの若くて健康な人は、自分とは関係のない別世界のことのようにとらえてしまいがちだと思います。しかし、すべての人が老化によって高齢者となるわけですし、事故や病気などでいつ障害をもつことになるかわかりません。また、自分だけでなく、自分の親や子供などの家族が障害をもつ可能性もあります。つまり、障害や高齢によって遭遇する不自由さや不便さを自分の問題として考える必要があるのではないでしょうか? 本公開講座では、障害のある人や高齢者の人権がどのように扱われているか、また、今後、どのようにあるべきかについて、法律家の立場、支援の実践家の立場、そして、当事者の立場から提言していたきたいと思います。


テーマ 「新しい成年後見制度とは」(仮題)

講師:犬伏 由子 先生(慶應義塾大学法学部教授)

自己紹介:慶應義塾大学法学部に所属しており、民法という法律の中の家族法という分野を研究対象としています。夫婦間の法律関係が中心的研究テーマですので、成年後見制度に関して深く研究しているわけではありません。しかし、高齢社会を迎えている現在、身の回りに起こる切実な問題として、新しい成年後見制度がどのように運用されているのかについて関心を持っております。

テーマ 「当たり前に生きるための支援 〜成年後見活動・苦情解決事業〜」

講師:古畑 英雄 先生(社団法人日本社会福祉士会理事、成年後見利用促進委員会委員長、社団法人神奈川県社会福祉士会権利擁護担当理事、かながわ福祉サービス運営適正化委員会事務局)

自己紹介:30年近く、視覚障害者を中心とした施設で生活訓練等を担当してきましたが、この中で、多くの障害者が「当たり前の生活」をおくることができる21世紀にすることが、現在の福祉のメインテーマであると思いました。福祉基礎構造改革が始まった2000年から、利用者と事業者の「対等な関係」が実現できるようにするために仕事や活動を行っています。

テーマ:「障害者と人権 ―当事者の立場から―」

講師:村田 拓司 先生(東京大学先端科学技術研究センター・バリアフリープロジェクト)

自己紹介:東京大学先端科学技術研究センターのバリアフリー・プロジェクトに所属し、障害をめぐる法律学を課題に、現在、高齢者障害者が利用しやすい電子投票の普及を目指しています。最近、ある大学で、学術書の点訳が乏しいため大学側が授業で使う教科書を点訳するのは「特別」な配慮なのか、当然なことかという質問をしたところ、当然だという学生がいる一方で、意外にも、その場にいた視覚障害学生たちが皆、特別な配慮だと答えました。確かにいろいろ考えなければならないことはありますが、大学の指定教科書が晴眼学生には容易に入手できるものなのに、同じ学費を払っている視覚障害学生は、視覚障害があるというだけで、自費で点訳し、しかも出来上がるまでに何ヶ月もかかるという負担を強いられていることについて、何の疑念も持たないのだろうかと考えさせられました。今回、このように権利とか平等とかいう視点で、障害当事者の側から、身の回りの状況を見直してみるとどうなのだろうかということを考えるきっかけになれば幸いです。


<日時・場所>

日時:1月21日(火曜日) 16時30分〜19時

場所:慶應義塾大学 日吉キャンパス 来往舎(らいおうしゃ) 2階 大会議室

(東急東横線「日吉」駅下車 徒歩3分)

http://www.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/raiousya_map.gif

・場所が不明な方や誘導が必要な方は、以下の問い合わせ先にご連絡ください。


<問い合わせ先>

慶應義塾大学 日吉心理学教室 中野 泰志

メール:nakanoy@hc.cc.keio.ac.jp

電話:045-566-1367(研究室直通)、045-566-1366(代表)

ファックス:045-566-1374

http://www.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/frontier/bf_right.html


主催:慶應義塾大学 学術フロンティアプロジェクト バリアフリー班


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