日本の決済システムの動向(仮題)  四年 中村太一

 

1.論文の目的

 本論文は外国の動向、日本の現状、技術的な視点、各種実験の成果から見て今後、日本はどのような決済状況になっていくのかを見ていくのが目的である。

 

2.論文における電子マネーの定義 決済手段と決済方法 

 まず、決済時に移転される金銭価値を持つものを決済手段とする。また、決済手段を移転させる方法を決済方法とする。

 決済手段が電子化(データを価値とした扱う)されたものを電子マネーとし、決済方法の電子化とは区別して使う。

 決済手段の電子化と決済方法の電子化をまとめて電子決済とする。

 本論文では広く電子決済について取り扱っていく。

 

3.論文の進行状況

 まずは、世間で言われている電子マネーとは一体どのような物であるかを調べ、論文における定義を行った。(上述)

 

 次に、外国の状況を調べた。(ドイツ、イギリス、アメリカを例として)

 そこから得られたことは、

 @電子マネー、電子決済は全く新しい試みで作られたのではなく、これまで金融機関が提供してきた決済サービスをよりよくするためのステップとして位置づけられるものである。

 A欧州はICカード型、アメリカはインターネット型電子決済の開発が進んでいる。

 B自国の決済に関する規制、慣行が電子決済システムの開発に大きな影響を及ぼしている。

 といったことである。

 

 そこで、現在の日本の決済システムを見直してみて、また同時に各種実験からどういったモデルがこれからの姿なのであろうかという問題について取り組んでいる。