日吉:統計学T・U
- 授業内容
- 教科書
- 参考書
日吉:計量経済学概論「経済分析における統計的方法」
- 授業内容
計量経済学(Econometrics)とは、観察可能な経済データからその資料の発生メカニズムを経済理論にもとづいて推測する方法を示すものである。一般に経済分析に登場するデータは自然科学のように条件をよくコントロールされた実験データではないため、経済分析固有の統計的問題がおこりうる。この授業では、統計学で学んだ知識を確認しながら、経済分析固有の問題を実例を交えて紹介していく。講義では以下のトピックスをとりあげる予定である。
1.相関と回帰分析
2.回帰分析とその統計的性質
3.見せかけの法則とモデルの自律度
4.誤差の性質と回帰診断
5.変量誤差と同時方程式バイアス
授業では複雑な数式の展開は避け、図やグラフなどを用いて直感的に理解できるようにする。また統計解析のためのツールとしてEXCELとTSPを用い、実習とレポート作成をおこなう。成績評価はレポート(30%)と学期末試験(70%)にもとづいて行なう。
- 教科書
浅野皙・中村二朗『計量経済学』有斐閣- 参考書
田中勝人『計量経済学』岩波書店
山本拓『計量経済学』新世社
蓑谷千鳳彦『計量経済学(第3版)』東洋経済三田:演習「計量経済学演習」
- 授業内容
この授業は計量経済学の理論をサーベイしながら、それが経済学へどのように応用されているかを学ぶ演習である。計量経済学の理論では、質的選択モデル、切断された従属変数モデル、パネルデータ分析についてもとりあげる。応用例では、ミクロ理論の実証研究が中心となるが、ただ頭で勉強するだけでなく、受講者自らがデータを収集して、推定ならびに分析の改善を試みるコンピュータ演習の形式をとる。とりあげるトピックとしては以下を予定している。
1.消費者需要関数:構造方程式の推定
2.CAPMとAPT:最小2乗法、主成分分析
3.費用関数の推定と規模の経済性の測定:測定エラー、欠落変数バイアス
4.市場支配力の測定
5.品質の測定(Hedonic Priceの理論的検討):関数形選択、識別問題
6.投資関数の推定:分布ラグとPanel推定
7.広告の経済効果:因果性テスト、同時方程式
8.質的選択モデル- 教科書
浅野皙・中村二朗『計量経済学』有斐閣- 参考書
Berndt ER(1991), The Practice of Econometrics, Addison-Wesley
辻村江太郎『計量経済学』岩波全書三田:研究会「産業組織論の実証研究」
- 授業内容
本研究会では産業組織論の理論とその実証分析についての研究を行う。従来からとりあげられていたトピックだけでなく、近年、重要性が高まっている製品品質と差別化、情報の非対称性、ネットワーク外部性といった問題についてもとりあげる。テキストとしては産業組織論のやさしい教科書を題材として、理論的な側面をTirole ,The Theory of Industrial Organization, MIT Pressや Shy ,Industrial Organization-Theory and Application-, MIT Pressで補う。さらに各トピックスで重要な貢献をした専門論文を読み、日本の最近のデータを用いた実習を行う。
1.ミクロ経済学の基礎(需要と供給、企業、ゲームと戦略)
2.完全競争と独占
3.寡占(寡占、カルテル、市場支配力)
4.価格戦略と非価格戦略(価格差別、垂直統合、製品差別化)
5.情報の経済学(情報の経済学、広告)
6.参入と退出(参入退出、戦略的行動)
7.技術戦略(研究開発、ネットワークと標準化)- テキスト
Cabral LMB(2000), Introduction to Industrial Organization, MIT press
Besanko D, Dranove D and Shanley M(1999), Economics of Strategy, 2nd ed, John Wiley- 参考書
Carlton DW & Perloff JM(2000), Modern Industrial Organization 3rd ed, Addison-Wesley
小田切宏之(2001)『新しい産業組織論』有斐閣
丸山雅祥・成生達彦『現代のミクロ経済学−情報とゲームの応用ミクロ』創文社大学院:計量経済学特論(春・秋学期、博士)
大学院:産業組織論(春・秋学期、修士)
通信夏季スクーリング:統計学