大沼 あゆみ


個人基本情報
氏名:
大沼 あゆみ(おおぬま あゆみ)
職位:
教授
研究室:
三田研究室(内線23270 E-mail: onuma@econ.keio.ac.jp)
略歴:
1983年 東北大学経済学部卒業 1988年 東北大学大学院経済学研究科博士課程後期単位取得退学 1988年 東北大学経済学部助手 1989〜2001年 東京外国語大学外国語学部専任講師・助教授 2001年4月〜2003年3月 慶應義塾大学経済学部助教授 2003年4月より教授。この間、1995-97年、Centre for Social and Economic Research on the Global Environment (University College London) 客員研究員。
最終取得学位:
博士(経済学、1992年東北大学より)
受賞学術賞:
なし
所属学会:
日本経済学会、環境経済・政策学会、European Association of Environmental and Resource Economists
教育活動
担当科目(2007年度)
[通学課程]
学部:環境経済論a,b(火曜日1,2時限、三田)、経済と環境(水曜日1時限、日吉秋学期、清水健一教授と合同講義)、研究会(水曜日4,5時限、三田通年) 演習(水曜日2時限、三田春学期)
[通信教育課程]
なし
[大学院]
環境経済論(木曜日2時限、三田春学期)、環境経済論演習(木曜日2時限、三田秋学期)いずれも細田衛士教授と合同講義。
教育方針:
●環境経済論・経済と環境
毎回講義のレジュメを作成することで、授業の概要を示し、受講生が復習しやすいようにしてある。環境経済論では、レジュメに簡単な問題を載せ、回答させながら講義を進めるようにしている。また、経済と環境では、映像を見せることで、環境問題の現状と重要性の理解を助けている。
●研究会
あらかじめ定めたテキストを学生にレポートさせる形式で進めている。また、毎週、環境問題に関わる最新のニュースを、学生が報告・分析する。三年生には、三田祭および五大学での合同報告会での論文報告を目標にさせている。四年生は、卒論の指導を随時行っている。
●大学院での講義
あらかじめ翌週のレジュメを配布し、予習を義務付けている。また、専門論文を輪読しながら、論文の書き方を指導している。
研究活動
専攻・研究領域:
環境経済学
現在の研究活動
研究課題名:
「持続可能な発展」 、「生物多様性保全の経済学」
途中経過及び今後の計画:
世代間公平性との関わりで論じている。とりわけグリーン国内純生産やネット・インベストメントなどの持続可能性指標を、環境を含めた経済モデルのなかで、経済理論・厚生経済学的意義付けを与える研究を継続している。
研究課題名:
「資源管理の経済政策」
途中経過及び今後の計画:
森林や水資源などの自然資源の保全管理政策に関心を持ち、市場を活用した、あるいは新たな市場を創設するなどの諸政策の効果を研究している。
主要業績:
2007 「植物原料と炭素中立性」、『三田学会雑誌』、第100巻3号。(鈴岡章黄氏と共著)
2007 「プレミアムつきのカーボンクレジットについて −WWFのゴールド・スタンダードとカーボンマーケット」、『環境情報科学』36巻3号。(山本雅資氏と共著)
2006 「絶滅のおそれのある野生生物保全の経済学」、『環境科学会誌』、第19巻6号、573-585.
2006 「環境制約のなかで、まだまだ経済成長できるのか?」『経済セミナー』、2006, No.615, pp.20-24.
2005 「環境標準とその経済分析」 『三田学会雑誌』、98巻第2号、157-188(山本雅資氏と共著)
2004 「環境保全と経済発展―両立は可能か」、池田三郎・酒井泰弘・多和田眞編『リスク、環境および経済』勁草書房(斉藤崇氏との共著)。
2003 「河川流域における最適水配分について」、『三田学会雑誌』、96巻2号, 49-62.
2002 「環境の新古典派的接近」、佐和隆光・植田和弘編『環境の経済理論』(岩波講座環境経済・政策学[第1巻])、岩波書店。
2002 「グリーン国民純生産の再考察」、細江守紀・藤田敏之編『環境経済学のフロンティア』勁草書房。
2002 "Environmental asset market failure, income transfer, and a reform of the tradeable emission permit system", Environmental Economics and Policy Studies, Vol. 3, 21-28.
1999 "Sustainable consumption, sustainable development, and green net national product", Environmental Economics and Policy Studies, Vol. 2, 187-197.
閲覧者へのメッセージ:
研究紹介
「持続可能な発展」について理論面から研究している。持続可能性指標の意義付けや、個別資源(水、森林など)の利用、また発展途上国での環境保全のインセンティブを高める経済政策に関心を持っている。特に最近では生物多様性保全のための政策研究をしており、理論研究と並行して、マレーシア・サラワク州の生物多様性保全政策の調査を行っている。
学生へのメッセージ
質の高い研究は、経済社会問題への強い関心や問題意識と、高い論理的分析力が組み合わさり出来るものと思っています。
優れたディシプリンである経済学の勉強を通して後者を身につけるとともに、読書などの幅広い知的活動で前者を養ってください。