金子 勝


個人基本情報
氏名:
金子 勝 [かねこ まさる]
職位:
教授
研究室:
略歴:
1952年 東京都生まれ
1975年 東京大学経済学部卒業
1980年 東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得修了
1980年 東京大学社会科学研究所助手
1984年 茨城大学人文学部専任講師
1986年 法政大学経済学部助教授
1988年 同上教授
2000年 慶応義塾大学経済学部教授
最終取得学位:
東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得修了
受賞学術賞:
東京市政調査会藤田賞(論文の部):1984年
所属学会:
日本財政学会理事
日本地方財政学会常任理事
進化経済学会理事
教育活動
担当科目(2003年度)
[通学課程]
産業社会学、研究会、自由研究セミナー
[通信教育課程]
卒論指導
教育方針:
 産業社会学は通常、経済学では捨象されている<社会的なるもの><政治的なるもの>を、経済学の前提にまでさかのぼって考察する。それによって、既存の経済学とは異なる制度経済学の必要性が浮かび上がってくる。市場取引と身体所有、所有の限界、経済会理性の限界といった基礎概念の再検討に始まって、歴史的なパースペクティブからみた現代経済の位置、そして不良債問題、企業改革、社会保障や地方分権化などの具体的政策論へと展開してゆく。既成の理論の本系と全く異なる独自の考え方なので、なるたけ論理のつながりを大事にして講義するよう心掛けている。
 一方、少人数授業は、参加学生に論理思考を身につけてもらうよう、ディベート方式をとっている。テーマは財政金融政策が中心だが、ディベートを通じて論証と批判の方法を教えている。
研究活動
専攻・研究領域:
財政学、地方財政論、制度経済学
現在の研究活動
研究課題名:
「企業の失敗」の検討
途中経過及び今後の計画:
青木昌彦氏に代表される企業分析の手法の問題点を検討しつつ、制度をどのように把えるべきかを考察する。竹田茂夫法政大学教授との共同作業を進めており、今年度中の完成を目指している。
研究課題名:
昭和財政史
途中経過及び今後の計画:
昭和60〜63年の円高不況からバブルに至る財政後融資の役割を分析する。財政省の『昭和財政史』の一部を執筆する予定である。
主要業績:
単著
  • 『市場と制度の政治経済学』東京大学出版会、1997年
  • 『反グローバリズム』岩波書店、1999年
  • 『市場』岩波書店、1999年
  • 『セーフティーネットの政治経済学』ちくま新書、1999年
  • 『反経済学』新書館、1999年
  • 『長期停滞』ちくま新書、2002年
共著
  • 『財政崩壊を食い止める』(神野道彦氏との共著)、岩波書店、2000年
  • 『逆システム学 市場と生命を解き明かす』岩波新書、(児玉龍彦氏との共著)、2004年
共編著
  • 『地方に税源を』(神野道彦氏との共編著)、東洋経済新報社、1998年
  • 『「福祉政府」への提言』(神野道彦氏との共編著)、岩波書店 1999年
閲覧者へのメッセージ:
たくさんの領域で(社会哲学・経済政策・経済史)広く論じてきたために、よく全体像が見えないという御批判をいただくことが多い。非正統的な異端であることが、それに拍車をかけているようだ。来年にかけて講義ノートを中心に全体像をわかりやすく解説した本を出そうと考えている。どんな考え方も、最初は異端であると思いつつ、自分を励ましている。