個人基本情報
氏名:
新井拓児[あらいたくじ]
職位:
准教授
研究室:
研究室棟(E-mail: arai @ econ.keio.ac.jp 半角に直してお使い下さい)
略歴:
1971年 東京生まれ
1993年 東京理科大学理工学部卒業
2001年 慶應義塾大学大学院理工学研究科博士課程修了
筑波大学大学院ビジネス科学研究科非常勤研究員、東京理科大学理工学部助手を経て
2005年 現職
最終取得学位:
博士(理学)(慶應義塾大学)
受賞学術賞:
なし
所属学会:
日本数学会、日本金融・証券計量・工学学会、Bachelier Finance Society、日本ファイナンス学会、数理経済学研究センター
教育活動
担当科目(2008年度)
[通学課程]
ファイナンス入門、解析学U、Introduction to finance (PCP)、研究会、金融論演習 (大学院)
[通信教育課程]
教育方針:
ファイナンス理論の基本的考え方をできるだけ分かり易く説明する。学生自ら手を動かすことで理解を深めてもらいたい。何事にも基礎はとても大事なので、基本勉強を疎かにしないこと。
研究活動
専攻・研究領域:
数理ファイナンス
現在の研究活動
研究課題名:
確率過程論を用いた非完備市場における価格付け理論の研究
途中経過及び今後の計画:
私の研究分野は確率論を用いた数理ファイナンスであり,特に,金融派生商品,より一般に条件付請求権の価格付け問題に端を発する確率過程論的問題に取り組んでいる.最終目標は,数学的概念とファイナンス的概念の結びつきを明らかにすることと,数理ファイナンスという視点から発生した問題を通して確率過程論の一般論に対する貢献を行うことである.そのような最終目標を達成すべく,非完備市場におけるヘッジ戦略や価格と同値マルチンゲ―ル測度の関係を包括的に理解することを目的とする.条件付請求権との距離が最小になるというファイナンス的意味を持つヘッジ戦略が,双対性から導かれる同値マルチンゲール測度という数学的概念とどう関わっているのかを明らかにしたい.また,数学的視点から提唱された同値マルチンゲール測度のファイナンス的意味付けにも取り組みたい.これらの研究により,セミマルチンゲールに関する確率積分空間上の関数解析という新たな数学的枠組みを定式化することができればと考えている.
主要業績:
A class of semi-selfsimilar processes related to random walks in random
scenery, Tokyo J. Math., 24, 69--85, 2001.
The relations between minimal martingale measure and minimal entropy martingale
measure, Asia Pacific Financial Markets, 8, 167-177, 2001.
The p-optimal martingale measure in continuous trading models, Stat. Probab. Lett., 54, 93--99, 2001.
Mean-variance hedging for discontinuous semimartingales, Tokyo J. Math., 25,
435--452, 2002.
Minimal martingale measures for jump diffusion processes, J. Appl. Probab., 41, 263--270,
2004.
An extension of mean-variance hedging to the discontinuous case, Fin. Stoch., 9, 129--139, 2005.
Some remarks on mean-variance hedging for discontinuous asset price processes,
Intern. J. Theor. Appl.
Fin., 8, 425--443, 2005.
Some properties of the variance-optimal martingale measure for discontinuous
semimartingales, Stat. Probab. Lett.,
74, 163-170, 2005.
An Approximate Approach to the Exponential Utility Indifference Valuation,
Intern. J. Theor. Appl.
Fin., 10, 475-503, 2007.
Optimal hedging strategies on asymmetric functions,
Adv. Math. Econ. 11, 1-10, 2008.
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