山本 賀代


個人基本情報
氏名:
山本 賀代 [やまもと かよ]
職位:
准教授
研究室:
日吉研究室513号室
略歴:
1986年大阪大学文学部入学。90年同大学大学院文学研究科入学(独文学専攻)。96年から97年にスイス・チューリヒ大学に私費留学、この間96年8月から10月にはヴァイマル・ゲーテ協会の奨学生としてヴァイマルで研修。98年大阪大学大学院を単位取得退学。大阪外国語大学等の非常勤講師を経て、2003年4月より慶應義塾大学経済学部専任講師、2006年4月より同大学助教授(2007年4月より准教授)。
最終取得学位:
修士(文学)・独文学・大阪大学大学院
受賞学術賞:
ドイツ語学文学振興会奨励賞・2001年
所属学会:
日本独文学会・阪神ドイツ文学会・日本ゲーテ協会
教育活動
担当科目(2007年度)
[通学課程]
ドイツ語、自由研究セミナー、比較文化論
[通信教育課程]
放送ドイツ語
教育方針:
語学授業では、とりわけ初学者の場合、できるだけ簡潔な解説にとどめ、練習問題に時間をとるようにします。またドイツの文化、歴史、思想などへの関心を高めてもらえるような情報提供に心がけます。
自由研究セミナーでは、学習者の関心・自発性を尊重しつつ、適切な助言を与えられるよう努力します。
講義では、異文化交流の歴史を学びつつ、自分たちの常識を疑うこと、歴史感覚を持つことの大切さを感じてもらいたいと思っています。
研究活動
専攻・研究領域:
近・現代ドイツ文学
現在の研究活動
研究課題名:
ゲーテとピグマリオン
途中経過及び今後の計画:
オウィディウスの『変身物語』で知られるピグマリオンの物語は、ヨーロッパ諸芸術の長い歴史のなかで、様々な分野において繰り返し取り上げられてきたモティーフですが、とりわけ18世紀に大流行し、理想的な芸術創作の象徴とされました。ドイツではフランスのルソーの影響下、シュトゥルム・ウント・ドラング、ロマン派の詩人たちのあいだで熱狂的な受容がみられるのですが、ゲーテに関しては、同時代人とはかなり異なる評価をしていたようです。ゲーテの美学論を考察しながら、また19世紀以降の芸術家像の変容を視野に入れつつ、彼とピグマリオン伝説との関わり合いを検証しています。
主要業績:
単著論文:
「ゲーテの小説における読書する主人公たち(2)――ゲーテの小説と読書革命――」(『慶應義塾大学日吉紀要ドイツ語学・文学』42号、2006年)

「ドイツ文学と『ドン・キホーテ』」(『「ドン・キホーテ」を読む辞典』(本田誠二他編、行路社、2005年)

「Die Werther-Rezeption und die Liebesanschauung in Japan」(『NeueBeitraege zur Germanistik』V2/No.4、日本独文学会、2003年)

「ゲーテの小説における読書する主人公たち(1)――『若きヴェルターの悩み』と『親和力』――」(『独文学報』18号、大阪大学ドイツ文学会、2002年)

「Die literarische Selbstreflexion in Goethes Wilhelm Meisters Wanderjahre」(『ゲーテ年鑑』44号、日本ゲーテ協会、2002年))

「18世紀ドイツ文学史における通俗小説の位置」(『独文学報』17号、大阪大学ドイツ文学会、2001年)

「『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』における文学の自己省察」(『ドイツ文学』106号、日本独文学会、2001年)

「読書する主人公――18世紀ドイツにおける<ドン・キホーテ=モデル>の展開――」(『ドイツ文学論攷』 40号、阪神ドイツ文学会1998年)

「ゲーテにおけるファルス的空間――『同罪者』の作品構造――」(『独文学報』 11号、大阪大学ドイツ文学会、1995年)

「『サテュロス』における自然――初期ゲーテの滑稽劇の世界――」(『クヴェレ』46号、クヴェレ会、1993年)

「カーニヴァルとしての世界――『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』の喜劇性――」(『待兼山論叢』26号、大阪大学文学会、1992年)

共著論文:
「Taro-Kaja und seine Welt ――Die 'lustige Person' im traditionellen japanischen Theater 'Kyogen'」(P. Csobadi, G. Gruber, J. Kuhnel, U. Muller, O. Panagl und F. V. Spechtler(編): "Die lustige Person auf der Buhne"(Salzburg: Verlag Ursula Muller-Speiser)、1994年)
翻訳(共訳):
『シャルロッテ・フォン・シュタイン――ゲーテと親しかった女性――』(J・クラウス著、鳥影社、2006年)
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