八木輝明


個人基本情報
氏名:
八木輝明 [やぎてるあき]
職位:
教授
研究室:
E-mailアドレス:yagi@hc.cc.keio.ac.jp
略歴:
1947年東京生まれ。71年:立教大学文学部卒業、74年:同大学院文学研究科修士課程修了、77年:慶応義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。74年:慶応義塾大学経済学部助手、81年:助教授、94年:教授。78〜80年までボン大学(西独)にDAAD奨学生として留学。
最終取得学位:
文学修士(ドイツ文学・語学分野。立教大学大学院文学研究科)
受賞学術賞:
ドイツ語学文学振興会奨励賞、1978年。
所属学会:
日本独文学会
教育活動
担当科目(2005年度)
[通学課程]
ドイツ語
[通信教育課程]
ドイツ語添削、科目試験
夏季スクーリング
教育方針:
ドイツ語を主に教えているが、学生にはドイツ語と同時に英語やヨーロッパ文化一般に対しても興味と問題意識を持ってもらえるように授業を進めている。
また外国語としてのドイツ語を通して、ドイツだけでなくEUを取り巻く諸国の状況や、ドイツと日本の社会・政治・歴史に対して関心を持ってもらえるような授業内容にしていきたいと思っている。そのために、常に緊迫した国際情勢に注目し、時事的なトピックを学生に紹介していくことが必要だと思う。そうした中から学生が学習、研究のモティヴェーションとなるものをつかみ、選択していってくれることを望んでいる。

ドイツ語に関しては、最近の英語入試のあり方や発信型の外国語習得方法の過度な強調により、精確な読解力の低下が広く進行しているのではないか、という危惧を抱いている。外国語で発信し、会話や討論の能力を習得することは必要だが、それと同時に文章を正しく読み取る力も重要である。学生に対してこうした読解力の必要性を認識してもらい、それを養成していくことが今後の授業の課題だと思っている。
研究活動
専攻・研究領域:
ドイツ近・現代文学。 ドイツ史。
とくに20世紀のヨーロッパ史の中でのドイツの作家のあり方。
戦後のドイツ史と日本の近・現代史との比較研究。
現在の研究活動
研究課題名:
戦後ドイツの作家研究
途中経過及び今後の計画:
戦後60年以上経ってもなお、ナチズムによる戦争加害国としての影を引きずりながら、「過去の克服」に取り組んできたドイツ。この国の精神状況、思想動向をM.ヴァルザー、シュリンク、P.シュナイダーといった作家の作品や発言から歴史的に探求する。明治時代以降日本と深く、長い国交を持つドイツの歴史研究は、ひるがえって私の日本の近・現代史への関心とも深くかかわっている。21世紀になり、ドイツと日本が表象文化、文芸の上でこれからどのように変貌をとげていくか注目していきたい。文学的なテーマとして、記憶とアイデンティティーの問題にとりわけ興味をもっている。
主要業績:
「ニーチェと仮面」
    『経済学部日吉論文集』20号  1976
「ヘルダー「近代ドイツ文学断想」における古代と近代の相克」
    『ドイツ文学(日本独文学会編)』58号 1977
「ヴィーラントの「ドン・シルヴィオの冒険」について」
    『経済学部日吉論文集』23号 1979
「〈子供〉の発見 ーモーリッツとゲーテを中心にしてー」
    『日吉紀要/ドイツ語学・文学』第19号 1994
「『グリム童話』の笑話」
    『日吉紀要/ドイツ語学・文学』第26号 1998
「『異質な世界』について ―カロッサの戦後評価をめぐって―」
    『日吉紀要/ドイツ語学・文学』第30号 2000
「カロッサの『日記』(1916年)について」
    『日吉紀要/ドイツ語学・文学』第38号 2004
「「過去の克服」の先にあるもの」〈シュリンクの短篇「割礼」を手がかりとして〉
    『日吉紀要/ドイツ語学・文学』第41号 2005
『ドイツ語基本単語・表現集』(共著)慶応義塾大学出版会 1994
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