長沖暁子
- 個人基本情報
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- 氏名:
- 長沖暁子(ながおきさとこ)
- 職位:
- 准教授
- 研究室:
- 日吉研究室 第2校舎301 (内線 33552)
- 略歴:
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1977年:東京都立大学理学部生物学科卒業
1977年:慶應義塾大学経済学部助手
1997年:同専任講師
2000年:同助教授
- 最終取得学位:
- 受賞学術賞:
- 所属学会:
- 日本女性学会・日本社会学会
- 教育活動
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- 担当科目(2003年度)
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- [通学課程]
- 生物学、女性学、ジェンダー論I・II、自由研究セミナー
- [通信教育課程]
- 生物学
- 教育方針:
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- 生物学
- 実習と講義を交互に行ない、相互に補いつつ、人間と自然・科学技術のかかわりを考え、多様性をベースにした自然観・人間観を身につけることを目的にしている。実習では毎回レポートを提出し、添削して返却し、秋学期には環境問題をテーマに発表することを通して、他者に伝えるための表現方法を見につけてもらうことも目指している。
- 女性学
- 毎年テーマを変え、グループ発表・討論を中心に授業を進めている。毎回、各自の意見を書いてもらい、それを意見集として次の授業時に配布し、私もコメントする。
- ジェンダー論
- 主にからだ、性をめぐる6つのテーマに関して、3人の教員がそれぞれ講義を行い、その内容に関して討論する形式で講義を行なっている。それによって、多角的にものごとを考えることの重要性を伝えたいと考えている。1学期に3人の教員がそれぞれ(都合3回)レポートを課し、コメントをつけて返却し、本を読んで理解し、まとめることも身につけてもらう。
- 自由研究セミナー
- 春学期・輪読、秋学期・各自が選んだ内容で研究発表、レポート作成を原則に進めている。少人数授業の良さを生かし、学生との交流に努めている。
- 研究活動
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- 専攻・研究領域:
- 科学社会学
- 現在の研究活動
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- 研究課題名:
- 「生殖技術と社会」
- 途中経過及び今後の計画:
- 生殖技術の発達が社会に及ぼす影響、および科学技術に対して社会が及ぼす影響を明らかにする。現在、非配偶者間人工授精の当事者へのインタビューを通して、非配偶者からの配偶子の提供が家族観に及ぼす影響を調査している。
- 研究課題名:
- 「シュンラン群落調査」
- 途中経過及び今後の計画:
- 1988年から日吉キャンパス内のシュンランを固体識別し、シュンラン群落の長期的推移を調査している。これは日吉自然研究グループによる自然調査の一環として行なわれたものであり、日吉キャンパスの貴重な自然をどのように保護し、生かしていくかという観点からも重要である。
- 主要業績:
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- (単著論文)
- 「生殖技術に対する日本産科婦人科学会の対応」『年報 科学・技術・社会』7巻、p.1‐21、1998年
- (共著論文)
- 「都市近郊の雑木林におけるシュンラン群落の長期調査(V)‐個体の成長」日吉紀要/自然科学、33号、p.57‐64、2003、福山・長沖
- (著書)
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『慶應義塾日吉キャンパス域の自然調査報告(横浜市地域研究費補助金にる研究成果報告書)』慶應義塾大学・日吉自然調査グループ、1991
『女性の視点から見た先端生殖技術』東京女性財団、2001
『医療の場での女性の傷つきの経験調査報告書』ヒューマンサービスセンター、2001
- (その他)
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「生殖補助医療の進歩−女性のからだへの自己決定権と生殖技術の発達」『産科と婦人科』69巻6号、p.709‐714、2002年
「語られない不妊:不妊の現状と治療の実態」『助産婦雑誌』56巻2号、p.38‐42、2002年
- 閲覧者へのメッセージ:
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- (研究紹介)&(学生へのメッセージ)
- 今、私たちの生活と科学は切り離せなくなってきています。この科学の発達と社会の関係、特に体外受精や出生前診断などの生殖技術が何を背景に発達しているのか、また女性の自己決定権にどのような影響を与えるのかに関心を持ってきました。そこで見えてきたのは生きものをモノとして扱う科学と多様性を認めない社会。ということで、日吉の豊かな自然から生きもののありのままの姿と多様性を学ぶことも重要なテーマです。