溝部 良恵


個人基本情報
氏名:
溝部 良恵 (みぞべ よしえ)
職位:
准教授
研究室:
日吉キャンパス 来往舎
略歴:
1972 年:東京生まれ。94年:東京大学文学部中国語中国文学専修課程卒業。96年:同大学大学院人文社会系研究科アジア文化研究専攻修士課程修了。99年:同大学大学院人文社会系研究科アジア文化研究専攻博士課程退学。99年10月〜2002年3月:同大学大学院人文社会研究科助手。2002年:慶應義塾大学経済学部専任講師。2005年:同助教授。2006年3月〜2007年3月:ケンブリッジ大学訪問研究員。2007年3月〜2008年3月(予定):台湾中央研究院中国文哲研究所訪問研究員。
最終取得学位:
修士 東京大学
受賞学術賞:
所属学会:
日本中国学会・東方学会・中国社会文化学会
教育活動
担当科目(2007年度)
[通学課程]
留学中のため担当なし。
[通信教育課程]
なし。
教育方針:
授業中に、学生が発言しやすい雰囲気を作るよう心がけている。学生が授業をきっかけとして、自主的に興味を持って学習を続けられるように、できる限り多くの資料を紹介したいと思っている。
研究活動
専攻・研究領域:
中国文学(唐代小説)
現在の研究活動
研究課題名:
唐代初期小説の研究
途中経過及び今後の計画:
初盛唐期及び中唐初期にかけての小説の分析を行っている。
主要業績:
〔論文〕
「人間性の追求−柳宗元『河間伝』」(月刊『しにか』1997年10月号,大修館書店)
「北京図書館所蔵『広異記』抄本について」(『東京大学中国語中国文学研究室紀要』第1号,1998年)
「伝奇勃興以前の唐代小説における虚構について―「淮南猟者」(『紀聞』)と「安南猟者」(『広異記』)の比較分析を中心として―」(『日本中国学会報』第52集,2000年)
「六朝唐代小説史研究における諸問題」(『東京大学中国語中国文学研究室紀要』第4号,2001年所収「志怪と伝奇−小南一郎先生の研究をめぐって−」の一部)
「成任編刊『太平広記詳節』について」(『東京大学中国語中国文学研究室紀要』第5号,2002年)
「牛粛『紀聞』について−「呉保安」を中心に」(『中唐文学会報』第11号,2004年)
「『遊仙窟』と万葉の人々」(『アジア遊学』93,2006年11月,勉誠出版)
「中国における雷のイメージの変遷」(妹尾堅一郎編『雷文化論』所収,慶應義塾大学出版会,2007年)
閲覧者へのメッセージ:
中国唐代の小説を専門としています。唐に先立つ六朝時代(3c〜6c後半)に書かれた「志怪」から唐代を代表する小説である「伝奇」への変遷がいかにしておこったのか、この中国小説史上の大きな問題を解明することを目標に、以下の4つの観点から研究に取り組んでいます。(1)『広異記』『紀聞』など中唐(8c終〜9c初)伝奇発生以前の小説作品の分析、(2)中国における小説観の変遷に関する考察、(3)従来の小説史研究の再検討、(4)『太平広記』を中心とした唐代小説のテキスト、版本研究。最近は朝鮮本にも興味を持っています。